毎月の支払いや金融機関への返済負担が重くなり、「手元資金が徐々に減っている」「今後の資金繰りが見通せない」と感じている中小企業経営者様は少なくありません。資金繰りの悪化は、事業の継続に直結する重要な経営課題です。

本記事では、資金繰りに不安を感じた時にまず整理すべきこと、銀行対応で検討されるリスケジュール(返済条件の変更)の考え方、そして返済負担の軽減と並行して進めたい経営改善のポイントを解説します。自社の状況を客観的に見つめ直すための判断材料としてご活用ください。

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資金繰りを見直すための第一歩

「融資に頼る資金繰り」からの転換を考える

資金繰りが厳しくなると、当面の不足を補うために新たな借入を検討することがあります。もちろん、資金調達は経営を継続するための重要な手段です。

ただし、事業そのものが赤字の状態で借入を重ねても、根本的な改善にはつながりません。赤字を借入で埋め続ければ、いずれ借入余力が限られ、さらに資金繰りが苦しくなる可能性があります。

まず必要なのは、「融資で資金を回す」状態から、本業でキャッシュを生み出す状態へ転換する視点です。資金繰り対策は、単なる資金調達ではなく、経営改善と一体で考えることが重要です。

現状と未来を可視化する資金繰り表

資金繰りを改善する基本は、現在の状況を正確に把握することです。手元の現預金残高だけでなく、3か月先、半年先、1年先の入出金予定を見通せる資金繰り表を作成します。

帳簿上では利益が出ているように見えても、売掛金の回収遅れ、過剰在庫、借入返済、税金や社会保険料の支払いによって、実際の手元資金が不足することがあります。

数か月先の資金不足を予測できれば、経営者として冷静に対策を検討する時間を確保できます。資金繰り表は、銀行対応のためだけでなく、日々の経営判断の羅針盤として活用したい資料です。

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銀行への返済負担を軽減するリスケジュール

リスケジュールとは

新たな融資を受けることが難しく、毎月の約定返済によって手元資金が減り続けている場合、選択肢の一つとなるのがリスケジュールです。

リスケジュールとは、金融機関と交渉し、一定期間、毎月の元金返済額を減額または猶予してもらう返済条件変更のことです。毎月の資金流出を抑えることで、経営を立て直すための時間を確保しやすくなります。

ただし、リスケジュールは資金繰りを一時的に楽にする手段であり、それだけで会社の収益構造が改善するわけではありません。実施する場合は、経営改善とセットで考える必要があります。

検討のタイミングと留意点

リスケジュールには留意点もあります。一般的には、実施期間中に新たな融資を受けることは難しくなります。そのため、まだ通常の融資が受けられる状態で安易に選択するものではありません。

検討の目安となるのは、複数の金融機関から新たな融資を受けることが難しい、または融資額より返済額が大きく、資金が目減りしていく見通しが明確になった時です。

また、交渉では特定の金融機関だけを優遇するのではなく、取引金融機関に対して公平性のある説明を行うことが大切です。状況を整理し、誠実に説明する姿勢が、金融機関との信頼関係を保つうえで重要になります。

銀行の理解を得るための経営改善計画書

金融機関に返済条件の変更を相談する際、「支払いが厳しい」と伝えるだけでは十分ではありません。現在の状況、資金繰りの見通し、改善に向けた具体策を整理し、今後どのように返済を正常化していくのかを説明する必要があります。

その際に重要となるのが経営改善計画書です。現状の課題、改善策、損益計画、資金繰り計画、実行体制を整理し、金融機関が判断しやすい形で提示します。

経営改善計画書は、銀行のためだけに作るものではありません。経営者自身が会社の現状を見直し、何を優先して改善するのかを明確にするための実行計画でもあります。

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根本的な経営改善による自力経営への道

返済負担の軽減と並行して進めるべきこと

リスケジュールによって毎月の返済額が減ると、一時的に資金繰りは楽になります。しかし、事業そのものが赤字であれば、いずれ再び資金は減少します。

重要なのは、返済負担が軽減されている期間を、企業体質を改善するための時間と位置づけることです。不採算事業や商品の見直し、原価管理、経費削減、業務改善など、現場レベルの取り組みを着実に進める必要があります。

経営トップが方針を明確にし、幹部や社員と課題を共有しながら、実行と検証を繰り返すことが求められます。

キャッシュフローを意識した全体最適

資金繰り改善では、売上を伸ばすことだけでなく、売掛金、在庫、買掛金、借入返済など、貸借対照表に関わる項目の管理も欠かせません。

売掛金の回収が遅れていないか、在庫が過剰になっていないか、取引条件に無理がないかを確認することで、営業キャッシュフローの改善につながります。

売上、利益、資金繰りを別々に見るのではなく、経営全体として資金がどのように動いているのかを把握することが、安定した経営基盤づくりにつながります。

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現状を整理し、安定した経営基盤を築くために

資金繰りの悪化や金融機関への対応に直面すると、経営者様が一人で悩みを抱え込んでしまうことがあります。しかし、まず必要なのは、現状を客観的に整理することです。

決算書、試算表、資金繰り表、借入一覧、売掛金や在庫の状況を確認すると、優先して取り組むべき課題が見えやすくなります。銀行対応も、経営改善も、正確な現状把握から始まります。

株式会社コンサルティング・ネットワーク(CNC)では、中小企業経営者様の現状整理、資金繰りの見直し、経営改善計画の検討、自力で生き抜くための経営基盤づくりを支援しています。資金繰りや銀行対応に不安がある場合は、まず自社の状況を整理するところからご相談ください。